N社訪問
私のメールから3カ月、オーガニックカカオを取り扱うN社の本社を訪問する為に、サンフランシスコへ。最初にオーダーしたカカオバターやマスが東京に到着し、箱を開けた瞬間、その香りの深さに惚れぼれ。製品の素晴らしさに心が動かされ、自分がこれから作る行くチョコレートのもとである“親”に会いたくて、強引にも面会を申し込んだ。
N社のパートナーであるW氏も社長も心良く私の申し出を受け入れてくれて、サンフランシスコでのご対面につながった。
オフィスの奥の倉庫も覗かせもらう。


こちらはN社が最近作り始めたエコボトル。
成果中のオーガニックブランドをwebで調べてきたが、N社はロゴやパッケージなどデザインがとても洗練されている。そして、オーガニック素材を扱っている人たちは皆とても人柄が暖かく、ファミリーマンが多いと思うのは気のせい?


スタート時間が早いせいもあるのか、社長もW氏も17時前には仕事を終え、家族の待つ家に帰っていった。こういう暖かい人達が世界中を駆け巡り探し当てた、古代より伝わるパワーフードは心底効きそうな気がする。

弟が誕生し、私も5歳から10歳まで育ったサンフランシスコ。この地が結びつけてくれた素敵な出会いに感謝。

Coco de Merリーフレットの撮影
帰国後、早速リーフレット作成のための商品撮影。といってもスタジオをかりるわけでもなく、自宅で撮影。
この次期、私は忙しさにかまけてとても大切な事を見失っていた。


その日は原料の撮影だったが、ある素材を事務所のセラーに忘れて来てしまった。カカオ豆やバター以外はほとんどが粉末だったので、忘れてきた素材とほぼ同じ色の別の素材で写真を撮れないかとお願いした時に、当然の事だが、友人でもあるフォトグラファーから雷が落ちてきた。
「本物にこだわってこのチョコレートを作ろうとしている人間が、そんな事で良いのか!?」
「、、、」。はっとして絶句。返す言葉もない。
「俺はそんな写真撮りたくないし、撮れない。」社会人としては私の方が先輩だったが、物作りに取り組む姿勢、そして自分を偽らない事に関しては彼の方が先輩であった。ショック。
恥ずかしくてまともに顔も見れない。ただひたすらうつむいている自分。そして物を作る事に対する責任をあらためて気づかされた。

流れるように続く出逢いを通じ、オーガニックチョコレートを作る段階まで来ていた私は知らず知らずのうちに有頂天になり、最も大事な事を忘れていた。ものを作る恐ろしさを再認識し、その行為がもたらす素の自分と向き合うチャンスに感謝。

そして何よりも近くに躊躇せず、叱ってくれる友人に感謝。
ひたすら謝り、あらためて忘れた本物の素材を撮影してもらう日程を決める。

テイスティングパーティー
パーティー当日、ショコラティエの原田氏にお願いした出来たてのショコラを工房まで取りに行き、そのままY氏宅のあるミッドタウンへ。彼はクリスマスツリーの飾りつけをしていた。
アシスタントの徳田、元同僚2名、弟夫婦とスローフードのレストランを経営している弟の同級生が続々と集まり、手際よく準備を手伝ってくれる。( PHOTOはGALLERY参照 )

チョコレートを主役としたシャンパンとのコラボレーションイベント。その夜は、参加してくださった方々にテイスティングのアンケートに記入してもらい、お開き。その頃はまだ開発中だったCoco de Merは、今思い返すとまだ洗練されておらず、とても野性的な味だった。貴重なアンケート結果を持ち帰り、また工房通いの生活が始まる。

こんなステキなテイスティングは初めて、と原田氏に喜ばれ、嬉しい。チョコレートをきっかけに集まってくれた、全員に感謝。

イベント終了後にスタッフと乾杯!手前右から二人目がショコラティエの原田浩司氏。