インドのグルより連絡が入る。東京で300人近い人を集めて月末に講演するが、時間が少しあるので、私の友人を何人か集めてお話をしないかと。ん~、どうしようか。でもこの一年間、私は周囲の人間に対して音信不通状態だったので、これも良い機会かと思い、案内状を友人に頼んで作ってもらった。結果、約40人が集まることになり、私の家ではとうてい入りきらないので、インドに一緒に行った友人宅を会場に借りる事に。また第一線で通訳として活躍する元同僚が、英日の通訳を申し出てくれた。


インド人グルによる3時間に及ぶレクチャー。まずびっくりしたのは、私のまわりにグルの話しに興味を持っている友人がこんなにたくさんいたこと。後から聞いた話では、単にこの一年間音信不通だった私が何をしていたかに興味を持ち、来た人もいたらしい。そういう友人もいれば、本当に深い悩みをかかえ、自分の心の中を打ち明けてくれた人もいて、私自身が一番驚かされる。そこには金融関係者もいれば、主婦、アーティスト、学者、セラピストなど全く関係のない人達が集まり、自分の生まれてきた意味、苦しみ、喜び、そして地球の将来について語り合った。ちなみに私の家族もいたけれど、娘が辿って来た不思議な1年を怖いもの見たさで、恐る恐る座っていたのでは。私が友人達に声をかけ、イベントを主催するのは初めてだった。何が私をつき動かしたのかわからないけれど、自分の内なるものに真摯に向き合うことを、まわりの人間も欲していたからかもしれない。


個人的には、インドのグルには申し訳ないのだが、その時の話しの内容や教えよりも何よりも、親友達とこれまで以上にお互いに深く理解しあえたことに感謝。


なんとなく一年間と決めていた私の旅もそろそろ終わりが近づき、ぼ~っとしていると、ご主人の転勤で日本にきている食いしん坊の友人からのお誘いが。彼女は二人の息子を持つ母でもあり、先日のインド人グルの会にも参加してくれていた。


ミッドタウン近くに住んでいる彼女は一年間の日本滞在を満喫するために、ちょうどその時期に出版されたMICHELINを片手に東京のレストランをまわっていた。チョコレートに少し興味を持ち始めた私のために、SADAHARU AOKIさんのお菓子教室に一緒に行こうと誘ってくれた。


お菓子か~、どうしようかなと考えていると、メニューが抹茶ロールケーキと生チョコレートと聞き、参加を決める!


ロールの生地。下に敷いてあるのはシリコン素材のマット?この時は何もしらなかったが、のちにシリコン素材の素晴らしさに気づかされる。


エシーレのバターをふんだんに使い、どこどこ産の何々など、素材の丁寧な説明を聞いているだけでも、ここのお菓子のお値段が結構お高い理由に納得。そして生チョコレートの元となる、ホワイトのクーベルチュールと初対面。


丁寧に形を取るパティシエの青木さん。


実技はなかったけど、良い素材に触れ、デザートを思う存分食べて、おみやげを持ちかえり楽しいひとときを過ごした。が、この時点ではまさか自分も近い将来パティシエ、いやショコラティエと共に仕事をする事になるとは、想像していなかった。


「さ~皆さん、僕と一緒に一人づつ写真を取りましょう~」とフレンドリーな青木さん。料理人の男友達にも共通する点だけど、食に携わっている男性には、格別のパワーを感じてしまう。食べる事は、生きる事。ましてやそれを職業としている方達は、もっともっと多くの人に美味しい物を、感動を、と、基本的にどん欲なのですね。